家庭は子どもの成長・発達に最も適した環境なのですが、「友達がほしい」「友達と一緒に遊びたい」という子どもの気持ちに十分には応えられません。少子化が進む現代においては近所の同年代の子どもたちと一緒に遊ぶこともむずかしくなってきています。 子どもは集団生活の中で自立心や協調性が培われ、心と体が成長発達していきます。
幼稚園に入るとたくさんの友達に出会います。ところがみんなそれぞれに個性を持っているのですから、互いに受け入れ合えるまでには時間と努力が必要です。けれどもいったん友達になれば一緒にいることが楽しく、ひとりではできないことでもみんなで協力し合えばすばらしいものができることを体験します。
また、一緒に生活していく中で、自分の思いを主張するばかりでなく、相手の思いを聞いたり、話し合ったりすることで、互いに信頼し合い、助け合うことのすばらしさを感じていきます。そして、人はだれでもひとりの力で生きるのではなく、助け合いながら生きていくことを自分の体験を通して知っていきます。
幼稚園では自分のことは自分でしなければならなくなり、このことは自立を促すことにもつながります。同時にいろいろなことに興味や関心をもち、意欲をもって取り組む態度も養われます。幼児期には何事も頭で考えるのではなく、体験から学ぶことが大切です。遊びの中で色々な体験をすることにより、集中力や想像力、思考力などを養います。また、社会性を身につけます。
こうした役割を果たすところが幼稚園です。 とは言っても、幼児期はまだまだ家庭のぬくもりを必要とする年齢です。悲しいことや困難なことがあっても温かく包み癒してくれる家庭の存在が、新たなエネルギーを生み出してくれます。
家庭と幼稚園との連携プレーが子どものより健やかな成長を促すことにつながるといえましょう。